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寄稿:ノニジュースと糖尿病

信州大学医学部名誉教授
重松 秀一
                 


 かって小生が所属していた信州大学医学部病理学教室でともに研究したことのある西垣博士がインドネシアのジャムウという民間療法に刺激を受けて、教室に現れた。

「インドネシアのノニジュースを健康維持に是非飲んで下さい」と見本のジュースを持参された。 
一口含んでその強烈な匂いに怯んだものの飲み込んでしまえば爽やかであった。 
当時自宅ではあまい味付けのタヒチ・ノニジュースを飲んでいたが、その有効成分がインドネシア産のほうがずっと高いと聞き、くさくてもインドネシア・ノニジュースをもう
10年以上飲んでいる。

 ノニジュースに含まれる有効成分は長崎国際大学薬学部の中島憲一郎教授らによって色々明らかにされているが、その中にノニジュースの抗酸化能が高いことが挙げられている。 
この抗酸化作用がどう機能しているかを私の専門領域である腎臓病理学の面から見てみよう。  

 糖尿病という病気はメタボリック症候群の代表とされ、ほっておくと確実に腎不全となり透析療法をしなければ生きて行けない嫌な病気である。 
腎不全とは腎臓の尿を作る糸球体が糖尿病のため機能しなくなるからである。 
糖尿病は大血管から小血管までに強い硬化症が起こって色々な臓器に虚血による障害を起こす病気であり、たんに尿に糖がまじるという単純なものではない。 
この動脈硬化が進行すると大動脈硬化による、とくに下肢の足指の壊死、中等大動脈の硬化による心筋梗塞、神経麻痺、そして細動脈、毛細血管レベルの変化で網膜症や腎硬化症がおこる。

 ではどうして動脈硬化が糖尿病で起こるのであろうか?  
糖尿病の早期でなにも症状がない時期にもう病変は始まっている。 
まず高血糖である。そしてその糖が非酵素的に蛋白と結びついて糖化蛋白となる。 
ヘモグロビン
A1cもその一つである。 この糖化蛋白は脂質とともに血管壁に染み込んでゆく。 
血管内皮細胞は障害されて大血管では血管壁に酸化した
LDL(悪玉コレステロール)が沈着して、血中からマクロファージが侵入してコレステロールを貪食する。
この際血管壁の
NOなどの抗酸化能は落ちている。 
マクロファージは長く停滞していて、血管壁に基質の増加すなわち動脈硬化が進行する。

 網膜や腎臓では血管のレベルが細く、大動脈硬化とは違った病変の進展が見られる。
網膜では眼底の小血管に糖化蛋白の染み込み病変が起こり、網膜内に斑状に広がったり、血管壁が瘤状になったり、血管が新生されたりする。 
やがて硝子体にまで変化が及び視力が失われる。 

 腎臓では糸球体入口部の細動脈に硬化が起こるが、そのほかに糸球体を作っている毛細血管に糖化蛋白の染み込みが起こる。 内皮細胞が壊され、瘤状の変化などが起こる、網膜と似て血管新生がこの瘤状に拡張した部におこるが、内皮下への染み込みのため血管再生はできない。 
この繰り返しで瘤の部分に硬化結節ができる糖尿病性糸球体硬化症という状態になり慢性腎不全が進行して糸球体の機能は失われれる。 
網膜や腎臓では動脈硬化症によってその末梢の虚血が、抗酸化作用の欠乏によって内皮細胞の障害を起こしている。

 まとめると糖尿病では血管の硬化を起こした臓器の末梢に虚血による内皮障害が起こっており、その虚血の解消にはNOのような抗酸化作用を持つ物質の供給が必要とされる。

ノニジュースに含まれる抗酸化作用を持った成分がうまく作用すれば、糖尿病の進行が抑えられる可能性は充分に考えられるのである。

重松教授 著書

 

  腎臓病理研究:日本腎病理協会