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ホーム 上へ 新機能性表示案

東京ノニ研究所 Dr. Noni

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食品の新たな機能性表示制度の問題点


平成25年6月14日の閣議決定(規制改革実施計画)に基づき、「保健機能を有する成分含む加工食品及び農林水産物について、機能性の表示を容認する新たな方策を検討し、結論を得る。」ことになり。平成25年12月から26年7月まで検討し、取りまとめが行われました。
そして、検討会報告書が7月30日付で発表され(こちら)、9月26日まで国民の意見を述べることができます。

来年の4月には新制度は発効する見通しです。

既に栄養機能食品及び特定保健用食品は機能性表示を行うことができますが、本制度に伴い新表示機能食品が加わることになります。

新制度に大きな期待を持っていましたが、報告書を読む限り商品に新機能表示を行いたい中小企業には大きな負担となります。
また、その内容には不明確な点もあり、機能性表示制度に対する問題点が明かになってきています(概要参照)。

機能性表示制度の内容を概略するとともに、その疑問点や問題点を整理してみたいと思います。

新制度内容

問題点・疑問点

目的
栄養機能食品:対象成分が限定(ビタミン12種類、ミネラル5種類)され          ている

特定保健用食品:安全性・有効性に臨床試験が必須
        許可手続きに時間と金がかかるため、中小企業にとっ        ては高負担
ビタミンについては、プロビタミンA類を新規ビタミンとし、ビタミンAから分離すべき。

臨床試験が必須になる場合があり、目的から逸脱する可能性がある。
評価のありかたが不明確である。
安全性確保
1対象となる食品・成分・摂取量
○機能性関与成分を中心とする食品の食経験を評価
○食経験情報では安全性が十分と云えない場合、安全性試験情報を評価
○機能性関与成分と医薬品や機能性関与成分との相互作用の有無評価 

○食経験の摂取集団の評価が具体的でなく、不明確。
○食経験の安全性の評価方法が不明確。
○重要であるが、医薬品においても相互作用が不明であるため、評価には疑問が生じる。
機能性の科学的な根拠
1最終製品を用いた臨床試験
2機能性関与成分の研究レビュー
1,2で科学的な根拠を示す
身体の構造・機能に関する表示はできないにも拘らず、機能性の科学的な根拠を示す試験は困難に思われる。
また、臨床試験実施に際しては特定保健用食品での安全性・有効性を確認する方法に準拠することになり、ハードルが高い制度に思える。
誤認のない機能性表示
1機能性表示の範囲
○対象者:疾病に既に罹患している人、未成年者、妊産婦(計画中を含
       む)及び授乳婦は除く
2容器包装への表示
○疾病に既に罹患している人、未成年者、妊産婦(計画中を含む)及び 授乳婦は除く旨
○疾病に罹患している人とは、医師から疾病を診断され医薬品の詳報を受けている者か、未成年者とは義務教育を終えた者なのか定義が不明確。
 妊産婦あるいは妊娠計画中、授乳中にも、母体や乳児にとっては、栄養機能食品の積極的な摂取が必要な場合がある。一概に対象外とすべきでない。
○同上
国の関与
1販売前届制
○販売前に製品情報を消費者庁に届出

○届出制といいながら、審査許可制であり矛盾がある。


新制度に対する全体的な感想

既存のビタミン、ミネラルの機能性物質以外にも多くの健康・疾病に対して有益な機能性食品や物質があり、これらを国民の健康、病気の予防や改善に利用することは非常に有益である。
国民に正しい知識を与え、これら機能性食品を健康維持等に活用することは、高騰する医療費の抑制を促し、保健医療制度にも良い効果を与えるでしょう。

しかしながら、本新制度を全体に眺めると特定保健食品制度に類似したものであり、商品開発販売企業の負担は軽減されない。
従来の保健食品の範疇を超えた身体の構造や機能、疾病への言及が許可されず、新機能表示食品がどれだけ国民に碑益効果を与えることができるのか疑問を感じる。
従来の規範や考え方から脱皮した、新制度が求められる。

臨床試験に対するエンドポイントについても疑問がある。
ほとんどの機能性食品は、急性疾患を対象にしたものはほとんどなく、健康増進や加齢あるいは生活習慣病に対する予防を目的とするものが大多数と考えられる。
この場合の臨床試験における効果判定には、数年以上かかるものと考えられ、科学的な研究レビューがどこまで評価に値するか疑問が残る。

食品中のすべての機能性物質の定性あるいは定量分析を必ずしも必要なしとしているが、未知の機能性成分や栄養・機能性物質による総合的な関わりで機能性を持つ場合が自然食品ではほとんどであり、この分野での研究は皆無といってよい。

この様な観点から、単に従来の物質確認主義から、食品の機能性を客観的に評価するガイドラインが必要と思われる。
安全性については、数世代にも渡る食経験は貴重な判断材料を与えるものと考える。

僅かの期間使用されている合成機能性成分物質は、新機能性表示食品からは除外すべきである。

 

2014年9月8日
西垣